屋台で有名な台湾ですが、規模・知名度共にトップクラスなのが「士林夜市」。MRT(地下鉄)「剣潭」駅と「士林」駅の間、ランドマークでもある士林市場とその裏手の慈諴宮を中心に広がる夜市です。辺りは日中はひっそりとしていますが、日没とともに次々と屋台が姿を現し、道沿いの商店もこぞって営業を開始します。夜が深まると共に賑やかさも増していきます。
あまりにも大き過ぎる夜市のため、どう歩こうかと迷ってしまいますが、まずはレトロなレンガ造りが目を引くランドマークの「士林市場」から。1階には主にゲーム屋台や土産物店などが並びます。地下1階は美食区と呼ばれるフードコートになっています。台湾B級料理をそろえたお店が軒を連ねており、日本語メニューもあっていろいろ親切に教えてくれるので、夜市デビューの方にはぴったりです。
現地の台湾人が良くいくのは士林市場のすぐ裏手、慈諴宮のある大南路です。台湾のソウルフード「麺線」、もち米にソーセージを挟んだホットドッグのような「大腸包小腸」、胡椒餅などのB級グルメが揃います。
例えば「好朋友」という涼麺屋。こちらは「良質な食材を使った価格以上に満足できる料理が提供される」という条件で選定される、ミシュランのビブグルマンにも選ばれた有名店です。醤油の香りと甘みがほんのりと漂う濃厚なゴマダレですが、酸味として使われているレモン果汁が後味をすっきりとさせてくれます。
店内は30席ほどの狭いスペースしかなく、有名店なためいつも人でごった返していますが、テイクアウトも可能なのでぜひお試しください。冷麺は台湾人にとっても夏に食べる料理として大人気。「好朋友」以外にも人気のお店がたくさん軒を連ねているので、ご自身のおなかと相談しつつ、色々食べ比べるのも面白いですよ。